田中 淳
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ketsuro  

2009.12.6     窓の結露

このサイトのタイトルを付けた時、村上春樹の風の歌やピンボールに出て来る「ジェイズ・バー」がかなり気にはなった。でもまあ自分の名前だし・・・。特に熱狂的なファンという訳ではないけれど、作品の8割ぐらいは読んでいると思う。羊もノルウェイもダンスもカフカも(1Q84はまだだけど・・・)どれを思い出しても、いつまでも浸っていたい様な、読み終える時に苦痛を感じる様な、そんな印象が強く残っている。
今朝は変な夢を見て、無理矢理夢の世界から逃げ出そうとして頭を振って目を覚ました。白々として来た窓のカーテンを開けてみると、ガラス一面に結露が付いていて、青白い色合いが夢の続きの様に感じられた。まるで、村上作品を読み終えた時と同じ様な気怠い感覚だった。
マクロレンズに偏光フィルターを付けて、指で崩した水滴をカシャリ。
結露を露と表現しても良いのかなぁ・・・。

 蒼き露窓に彷徨う指の跡

     
ザ・ビートルズ・ボックス  

2009.11.29     ザ・ビートルズ・ボックス

9月に発売されてから、ずっと欲しいなぁと思いつつ、ちょっと高くてなかなか手を出せないでいた、ビートルズのデジタルリマスター版のCDボックス。 なんとそのボックスを、ぼくの誕生日にと子供達兄弟でプレゼントしてくれたのだ。それも今朝の1時頃。もう寝付きに入っていた所を半ば強引に起こして、「誕生日、おめでとう!!」とリボンの付いた包みを差し出した。
息子達には日頃厳しい事しか言わない父親なので、煙たがられているとばかり思っていたのだけれど、ぼくの誕生日を覚えていてくれたというのは、ちょっと意外だった・・というか、少し勘違いしていたのかもしれないな・・・と思わされてしまった。誕生プレゼントを子供から貰うなんて初めてだっただけに、少々気恥ずかしいやら照れくさいやらで、「ありがとう」と言うのが精一杯の反応だったけれど、正直、凄く嬉しかった・・・。まあ、自分達のiPodライブラリに追加したいだけなのかも知れないのだが・・・。
初めてCD化されたディスクも4枚あり、かつてのLPジャケットと同じ絵柄でそろっていて、何だかグリコのおまけの様・・・。16CD+1DVD全200曲以上のアルバムは聴き応えも見応えも有りそうだ。今までに持っていたCDと楽曲的には1/3程オバーラップするけれど、音質や臨場感を比較しながら楽しみたい。先ずは、アルバムの封を切る前にボックスの中身とパッケージをカシャリ。
やっぱり、ジョージ・ハリスンは格好良かったなぁ・・・。

 父らしくありがとう云う夜長かな

     
shisendo  

2009.11.20    京の秋終い

今年はこれまでになく京都の秋を満喫する年になった。嵐山、保津川に始まり、大徳寺黄梅院と芳春院、金閣、銀閣は勿論、修学院離宮、詩仙堂、永観堂、大徳寺高桐院、東福寺、最後に府立植物園まで、いやー良く廻りました。今日の午前中、植物園には天皇皇后両陛下がお出でに成ると聞きつけて行ってみたけれど、残念ながら既に移動された後・・・ハヤ。
11月前半はまあまあの天候に恵まれたけれど、後半は荒天で、ちょっと写真を撮るには厳し日が続きました。特に修学院離宮に行った17日は、カメラに水中用の防水ジャケットが欲しいと思った程の雨。出来るだけ濡らさない様にはしていたけれど、一時、上面の液晶ディスプレイが挙動不審に・・・。頭か肩にワンタッチで脱着出来る大きめの傘が欲しいなぁ・・・。
一面の苔の絨毯に、落ちたモミジをカシャリ。
三連休はますます人で溢れそうだ。

 杉苔の傘になりたや散り紅葉

     
銀閣寺  

2009.11.18     慈照寺 観音殿

無知とは恐ろしいもので、杮(こけら)の漢字も読みも知らなかった。似てるけど柿(かき)じゃない。つくりの「市」が突き抜けて四画だとか・・・。良く耳にするこけら落としの「こけら」は新築オープンの時に払う木屑の事だと思ってたし・・・。
「杮葺き(こけらぶき)」の解説では、3mm程度の厚みに製材された正目のスギやヒノキの薄板を丁寧に重ねた屋根とのこと。確かに新しいうちは、「桧皮葺き」より高級感は有りそうだし、複雑な曲線を造形するには、やりやすい工法の様だ。ただ、板と板の隙間が無いので、毛細管現象で水気が入り込んで乾燥しにくい様に思うけど、どうなんだろう・・・。
改修工事まっただ中の銀閣。1階部分に張られたテントに邪魔されて、撮影アングルが難しい。なんとか境内奥の展望所付近から、杮葺きの銀閣と今出川方向の街並をカシャリ。
分厚い雲の隙間から差した、一瞬の光に感謝。

 秋深し白き杮の東山

     
金閣寺  

2009.11.14     鹿苑寺 舎利殿

大北山周辺は、左大文字下に金閣鹿苑寺、その南西に竜安寺、仁和寺と観光スポットが並ぶ。金閣は1987年の改修前に一度拝観しているのだけれど、その時は木造りの質素な印象だった。当時は、どうして金閣という名前なの?と思いつつ、同じ様に銀色ではない銀閣との対比で、素直に納得していた様に思う。何れにしても、金箔が剥がれ落ちたという印象はまるで無かった。その渋さと重厚さ故の「金閣」と解釈していたぼくとしては、金ピカに改修すると聞いた時、少々違和感を覚えた事を思い出す。しかし、当時の改修の様子を細かく取材したTV番組を見た後は、「 屋根は金じゃないのか・・。」と思うくらい、北山文化の艶やかさに感化されていた。何層にも重ね塗りした漆に、10cm角程度の金箔を息を吹きかけて張付けていく作業は、とても屋外のものとは思えない程、緻密な職人技だった。
改修から20年以上の時を経て初めて対面する金閣。入り口からのアプローチを抜けた途端、飛び込んで来たその光は、丁度、西日をまともに受けて目も眩むほど・・・。「オォ」と周囲からも歓声が上がる。人混みをかいくぐって、なんとか、反射光の少ない角度まで移動して、カシャリ。
背景にある常緑の森に、数本の紅葉するモミジがアクセントに成っている。イチョウやカツラの様に黄葉する庭木を植栽しないという、秋の金閣を浮き立たせる配慮は、創建当初から周囲の森にまで工夫されていたに違いない。

 北山は銀杏許さぬ紅葉かな

     
嵐山  

2009.11.9     嵐山

京都の秋をカメラに納めようと、母と一緒に嵐山を訪れた。しかし、事前の調べが悪くて、と言うより渡月橋辺りに行けば何とかなると言う甘い考えのせいで、嵐電とトロッコ電車の区別が全く付いていなかった。嵐山駅前の駐車場に車を停めたものの、そこは嵐電の終着駅。今日は保津川沿いに紅葉を愛でながらトロッコ電車に乗ってみようと思っていたのだけれど、初っ端からつまずいてしまった。結局、トロッコの嵯峨駅まで、1Km程の距離を脚の痛い母に歩かせてしまう。なんとか、トロッコの亀岡往復チケットは指定座席を確保出来たものの、帰りは嵯峨駅前にたむろ?していた人力車のお世話になる事になってしまった。人力車に乗るのは初めてだったけど、なかなか快適な乗り心地。持ち上げる時、ちょっとヒヤッとするものの、動き始めると大きな車輪とスプリングでガタガタ感はまるでない。ただ、乗車場所と降車場所に地元の交通制約が有るらしく、ちょいと下駄代わりにそこまでと簡単には行かない様だ。
折から、11月とは思えない陽気で、少し動くと汗ばむほど。一生懸命引いてくれるお兄さんに感謝しつつ、背中の「嵐」をパチリ。
紅葉はまだまだだったけれど、思い出に残る体験でした。

 汗滲む車夫の背中や薄紅葉

     
susuki  

2009.10.28     風立ちぬ

朝夕は段々と風が冷たくなって来た。いつもの散歩コースの江戸川にも北よりの風が少し強く吹いて、川面のさざ波もすすきの穂も同じ向きに流れ始めた。先週は釣船がまだ出ていたけれど、その影も無くなって、何だかやけに向こう岸を遠くに感じてしまう。
ようやくこの辺りもコンクリートで固めた護岸の内側に、石積みの小さな堤で囲ったビオトープを作って、生態系に配慮するようになって来た。河口の先には東京湾の中でも最後の「ゆりかご」と言われている三番瀬が広がっている。三番瀬を埋め立てて、谷津干潟だけ残せば良いだなんて、いったい誰が発想したんだろう・・・。
今年は歴史的な政権交代が起こり、新しい政治政策に期待したい気持ちは強い。でも、豊かさの価値軸を変えるのは、そう簡単ではない様だ。話題のダム事業でも、経済と環境をどうバランスするかという議論はあまり見られない。住民も国も経済優先。あわよくば両立出来るだろう程度に、机上だけで考えているところがとても気に掛かる。
沈み逝く太陽に、なぜか浮かんだ松田聖子の歌を口ずさみながら、パチリ。
  ♪さnよnなら さnよnなら さ-よ-な-らー
       かnぜ-立ち-ぬ- い-ま-は-秋・・・

 沈む陽の種火がごとき細すすき

     
tokyoskytree  

2009.10.21     東京スカイツリー

業平橋に建設中の東京スカイツリー。こんな高さまで出来ているとは知らなかった。周りのビルと比較しても、もう既に200m近く有りそうだ。出来上がりは、最初610mと聞いていたけど、中国に対抗して634mにするとか。世界一に拘ったか・・・。でも、建設中に20m以上伸ばせるなんて、どういう設計なんだ?。現在出来ている部分は、底面の三角形から丸になろうという途中の形。丁度ルーローの三角形というか、ロータリーエンジンというか・・・定幅図形の様なそんな形。でも向きが有るって言う事は、風水とかちゃんと考えて有るのかな・・・。
この辺りは荒川と隅田川に挟まれていて、その間を繋ぐ水路が街を仕切っている。昔は「川向う」なんて田舎扱いされたエリアなんだろうな。隅田川沿いの本所吾妻橋に近いこの水路では、屋形船が夏の花火の商盛期から、秋冬の天ぷらや鍋料理に向かう準備期間を過ごしている様だ。実際、忘年会シーズン以外は、なかなか客足が伸びないらしい。やはり、涼しくなってからの船遊びは、通好みということなんだろう。
この日、たまたま通りかかった三ッ目通りの源森橋から、秋空に突き出た建設中の東京スカイツリーを発見して屋形船と一緒に、カシャリ。
完成は再来年らしいけど、来年の春夏には遊覧の目玉になりそうだ。下町の情緒に違和感がない訳ではないが、現在の4倍近い高さの塔を、この上に想像するだけで、未来世紀を彷彿する。大林組もやるもんだなー。

 掘割りの秋より高しテレビ塔

     
niou2  

2009.10.19     中山法華経寺 金剛力士像

金剛力士像と言えば、腹筋が割れるほど鍛え上げられた肉体で、近寄り難い形相と威圧感で迫って来るイメージ。中でも奈良興福寺の仁王さんなんかは怖い程ストイックだ。
でも、全国のお寺の中には、優しい姿の金剛力士像を奉る所も有るようだ。我が街の法華経寺にも、三門の両脇に仁王立ちした像があるけど、ポーズも形相も比較的柔和な感じ・・・。右の阿形も左の吽形もちょっとメタボなお腹で可愛い仕草!!!
以前から気にはなっていたけど、周囲が鳥除けの金網と、かなり白化した透明アクリル板に覆われていて、とても撮影出来なかった。で、この為に買った訳じゃないけど、新しく手に入れたコンデジを、お賽銭用の小さな窓から片手で中に入れて、パチリ。
やはり、みごとなお相撲さん腹だ・・・。

 息凝らす阿吽の祠(ほこら)秋の朝

     
kinmokusei  

2009.10.12     金木犀

築24年になる我が家のマンション。今年の8月に2回目の大改修工事を終えて 、再び白い外壁を取り戻した。しかし、その為にほぼ5ヶ月間、ベランダは使えなくなり、足場とネットに覆われて暗い我慢の毎日を過ごした。過ぎてしまえば何事も無かった様だけれど、埃っぽくて塗料の匂いが立ちこめる環境は、住む人を想像以上に苦しめる。そんな期間から思えば、秋晴れのベランダで植物達に水をやるのも一入というものだ。ふと、金木犀の甘い匂いがして、そういえばエントランスに植え込まれていたなぁと思い出した。行ってみると、随分と大きな木に育っていて、1本と思っていたら、なんと4本も・・・。これで匂いも強いんだ、と納得。頻繁に側を通っているのに気付かないとは情けない・・・。
カメラを取りに戻る途中、玄関ホールですれ違い様に恰幅の良い青年から挨拶されて面食らう。あの面影は・・・ひょっとして・・・エー!!あの三輪車に乗ってた子がもうあんなに・・・。ぼくが駐車場で車いじりをしていると、良くゴムボールが転がって来て、投げ返してやった子だよなぁー。
月日は止めようもなく過ぎて、ここに住む人達の世代も代わり、再び子供達の遊ぶ声が聞こえる様になって来た。
四半世紀か・・・早いなぁー・・・と、ここに越して来た頃を思い出しながら、匂いも撮れないものかと、カシャリ。
ずっと見て来たんだよなぁー・・・こいつら。

ベランダに金木犀の香りけり

     
銀座四丁目 和光  

2009.10.9     銀座四丁目交差点

ご存知だろうか・・。『銀座カンカン娘』という歌。その中に「・・時計眺めてそわそわニヤニヤ・・・」という歌詞がある。約束の時刻に現れない相手を腕時計を見ながら不安と期待で待つ光景。でも、今や銀座の交差点で待ち合わせる男女の姿を殆ど見かけなくなった。携帯電話の登場で時刻を決めなくても会える様になったから・・・。夕方になると「今、会社出た。ちょっと遅れそう。」「じゃぁーいつものところ、先に行ってるね。」という会話が飛び交う。それも音声じゃなくてメールで・・・。となると、腕時計はどうすれば・・・。もはや、腕時計の役目は終わってしまったのか・・・。
そんな事を考えながら、昨日の台風18号に洗われてくっきりとなった和光の時計台をカシャリ。
でも、昨今の携帯電話の進化っぷりは、007に出て来た様な、ハイパーな腕時計の登場を期待させるよなぁ・・・。

 台風禍往(い)なす銀座のネオンかな

     
meigetsu  

2009.10.3     中秋の名月

お昼過ぎまで降っていた雨の様子では、ああ・・今日はとても月見どころじゃないな・・・と空を見上げて諦め気分。関東地方の天気予報も翌未明まで曇り時々雨で、夜までに雨雲が通り過ぎる気配はまるで無い。今年は10月3日が旧暦の8月15日で、暦の上での中秋の名月。天文的には4日の方が満月に近いらしいけど、暦で写真を撮りたいぼくとしては、重く暗い空を見上げては、ため息ばかり。
陽が落ちてから2時間程経った頃、案の定、東の空は分厚い雲に覆われて、その向こうに月の光らしき薄明かりがぼんやりと見える程度。だがしかし・・・よく見ると思いの外、低い雲の動きは速く、刻々と様子が変わってくる。ひょっとして、出るかも・・・。急ぎ車にカメラを積んで、出来るだけ空の様子が見渡せる場所へ・・・。三脚を設えて待つ事1時間。徐々に雲の切れ間が広がり、待望の満月が・・・!!
低い雲が切れても、その上には高い雲があってなかなかくっきりとはいかないが、逆に雲がなければ天文写真?・・・などと考えながら、カシャリ。
雲がかかっている割には、晴れの海とか静かの海の暗い部分がはっきりとわかる。西洋ではカニのはさみの部分。日本ではうさぎさんの頭と胸だけど、逆さとはいえ、どう見ても餅は搗いてないよなぁ・・・。

 名月や暈し染め着てようやっと

     
今宮神社 あぶり餅  

2009.9.19     今宮あぶり餅

「玉の輿」で有名なお玉さんが足繁く通った縁結びの神様・・今宮神社。お玉さんとは五代将軍綱吉の母、後の桂昌院。八百屋の娘から将軍の生母になった話しは有名だ。で、あやかりたい若い女性の参拝が今でも後を絶たないとのこと。ちなみにここのお守り袋には野菜の模様が刺繍されてて、野菜好きには外せません。
正面横の門を抜けると、両側にあぶり餅屋さんが二軒。今回は餅を焼くおばちゃんと目が合ってしまった右側のお店へ。焼いている餅を見ると、親指の先程に小さく契られた餅が、二つに割られた細い竹串に絡めてある。それを炭火の上で器用に転がしながら焼き目を付けて行く。最後に甘い白味噌のタレを掛けて出来上がり。
いやー・・・美味そう!!と、カシャリ。
一人前は15本。一本を小さくして本数を多くしてあるのは、焦げ目が美味しいからなんだ・・・。

 秋彼岸名残縁台あぶり餅

     
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2009.918     酒蔵のイタリアン

日頃から懇意にして頂いている京野菜で有名な森田さん。中でも森田さんの賀茂茄子は絶品との評判がすこぶる高い。実際に栽培ハウスを訪ねてみると、実に研究熱心で、水や土壌に並々ならぬ努力をされていることが窺える。そんな森田さんの賀茂茄子を使ったイタリアンレストランが、大田神社の近くにあるということで、ランチと打ち合わせを兼ねて自転車で訪れた。
リストランテAZEKURA(愛染倉)は、江戸時代に奈良にあった酒蔵を昭和の時代に移築改造した建物で、高い天井と梁が酒蔵らしさで迎えてくれる。庭には桜やもみじが配されて、これからの紅葉が楽しみな気配。
『枯れ始めるにはまだ早い。夏と秋の間とは、味わい深いものです。・・・・そうだ 京都、行こう。』
今はまだそんな感じ。
秋刀魚のパスタと賀茂茄子とスズキのアクアパッツァが運ばれて来るまでの間、ちょっとリッチでゆったりとした気分。と、静かな店内に大きなシャッター音でカシャリ。
会釈したウエイターの笑顔に救われる。

 あら楽し庭の緑や秋野菜

     
桃の井  

2009.9.16     桃の井 命の水

京都の酒といえば伏見。キンシ正宗も京都伏見の酒だが、その創業の地は意外にも街中の堺町通二条にある。堀野記念館として残された町家には、現在でもこんこんと地下水が湧き出ていて、ここで実際に地ビールを製造しているらしい。
社名はキンシとカタカナだが、元々は金鵄勲章のキンシだと聞かされた。戦前は軍の御用達で繁盛したとか・・・。金鵄とは金色のトビのこと。そう、神武天皇の弓にとまったと言う、戦勝にめでたい鳥なのだ。
中庭にある「桃の井」と命名された井戸は常にポンプで水が汲み出されていて、そのまま流してしまうのは、ちょっともったいないな・・・という感じ。止めてしまうと水質が安定しなくなるとのこと。側に置いてあるグラスに、流れ出る水を注いで飲むと、柔らかくて角がない。冷た過ぎず、温過ぎず・・・飲み込んだ後の口の中に何も残らない印象がたまらない。そんな水を持ち帰って、コーヒーやお茶をいれる・・・京都人の何と贅沢なことか。
透明だけれど透明じゃない水の色。いったい何色に写れば美味しい水に見えるんだろう・・・そんなことを考えながら、カシャリ。
さやさやと吹いてくる風と小さな滝の音に、催眠術にでもかかった様に暫く佇んでしまった。
さて、早いとこタンクに水を頂いて帰ろう・・・。

 木漏れ日も飛沫(しぶき)と跳ねる命水

     
江戸川  

2009.9.6     江戸川の夕焼け

スコットが死んでからちょうど2年になる。大型のフラットコーテッド・レトリバー。なかなかハンサムなやつだったけど、7歳になる前に骨肉腫で旅立ってしまった。最後まで一生懸命生きようとしてくれたけど、助けることは出来なかった。
二人で良く行った散歩のコースは、今でもぼくの散歩コースのままだ。家から3Km程の距離にある江戸川の広い堤に上がり、河口までの2.5Kmを往復する。でも、本当はそんなスパルタ散歩はあんまり好きじゃなかったんだよね。この土手に来るといつもピョンピョン跳ねる様に走っていた君を思い出すよ。今日は良い天気で、きれいな夕焼けだなぁと眺めていたら、なんだか雲の形が走っている君に見えてきた。きっとぼくだけにしか見えないんだろうけど、思わず・・・スコー!!!と叫んで、カシャリ。
もう一度会いたいな・・・。

 逝く夏や夕雲高く駆け抜けん

     
鷹峯唐辛子  

2009.9.5     鷹峯唐辛子

昔は唐辛子と聞けば真っ赤な鷹の爪しか連想しなかった。でも、最近では激辛料理に使われるハバネロやハラペーニョから、あまり辛くないペペロンチーノに使うパプリカ系の洋物唐辛子まで、デパ地下なんかで普通に見かける様になってきた。色は完熟のオレンジや赤かと言えばそうでもなく、ピーマン色で並んでいることが多い。辛さは千差万別だけど、激辛が苦手なぼくとしては、どうしてもピーマンなのに「辛いヤツ!!」というイメージが付きまとう。
ピーマン色と言えば、日本にも甘唐辛子といわれる獅子唐がある。かすかな辛みが風味になって、天ぷらの盛り合わせには欠かせない野菜の一つ。ただ、十分の一くらいの確率で種に辛いものがあったりして・・・ロシアンルーレットじゃないけど、箸をつける瞬間に戸惑いを感じるという面白い野菜。長い品種改良を乗り越えて来たDNAのリベンジか、はたまた先人の悪戯か・・・。
この獅子唐の仲間に、昭和になってから京都北区の鷹峯で栽培された鷹峯唐辛子というのがあるらしい。伏見唐辛子(伏見アマナガ)や万願寺唐辛子に比較すると歴史が浅く関西でもマイナーとのこと。関東では殆ど見かけたことがない。一般に販売されている獅子唐より肉厚で、獅子の頭に似ているという部分が大きく、風味も強いとのこと。京都から送られてきたその鷹峯唐辛子を前に、さてどう料理したものかと、カシャリ。
どいつが辛いヤツだろう・・・。

 雑魚寄せて青唐辛子炊きあがり

     
すだち  

2009.8.25      すだち

「ゆ・か・す」と言えば、ユズ、カボス、スダチで、日本の代表的な柑橘類。和製レモンというところかな。(でも、ダイダイが抜けてるけど・・・。)中でも夏にぴったりなのがスダチだと思うのはぼくだけだろうか。暑い盛りの冷や奴やそうめん、これからの秋口には秋刀魚や松茸に欠かせないのが「すだち」なのだ。ただ、焼き物や冷たい物には良く合うのだけれど、その強い香りのせいか、暖かい鍋物なんかには今ひとつ・・・。松茸の土瓶蒸しくらいかな・・香りのバランスが取れるのは・・・。やはり、冬に向かってはカボスやダイダイに軍配が上がる様だ。
実家の徳島はスダチの産地。毎年実家から送って貰うスダチは、スダチ農家から直接買っているとのこと。多少器量の悪い所もあるけれど、肝心の汁の量はお墨付き。今年も実家からスダチが届いた。少々オーバーな様だけど、ぼくにとってはどうしても無くては成らない命綱の様な存在なのだ。段ボール箱一杯のスダチをポリエチレンの袋に小分けにして冷蔵庫の野菜室で保存するのだけれど、先ずは「来たぁー!!」と一同に並べてカシャリ。
真ん中の笊にもった小粒のものはハウス栽培で、小振りだけれど皮が薄く汁が多い。周りのものは露地物で皮も厚くてまだ実も固い。表皮を下し金ですって散らしても香りが良い。露地物の本格的な収穫時期は9月に入ってからだけど、いち早く、その強い香りを楽しませて貰おう。

 秋刀魚喰う仕草も見ゆるすだちかな

     
大文字さん  

2009.8.16     大文字さん

夏の京都を満喫する行事はいろいろあるけれど、やっぱり締めくくりにはどうしても五山の送り火が欠かせない。と知ったかぶりだが、これまでテレビでしか見た事がないという、にわかフリーク。でも、なんとしても一枚の写真にと思い、撮影ポイントを探してウロウロ。やはり、大の字を撮らねば、この一枚には成らないし、法や妙も趣きは有るけど、初心者向きじゃないよなぁ・・・。
山肌が削り取られた大の字は昼間でもはっきりと見える。ただ、出町柳辺りでは、あまりに距離が近くて、大の字もやや扁平気味。もう少し高い所から、大の字と川を一緒に撮りたいな・・・と、賀茂川沿いに右岸を上り、見え隠れする大の字を振り返りながら、とうとう上賀茂神社近くまで歩いてしまった。うん。ここなら、川と大文字が撮れる。しかも、ひょっとすると、川面に炎が映るかも・・・。まだ、昼過ぎというのに、はやる気持ちを抑えに抑え、その時刻を待つ事に。
三脚に70〜200mmを装着して7:00過ぎに決めておいたポイントへ。ひょっとして、大勢来ていて場所が無いかも・・と心配していたけれど、カメラの砲列といった景色はまるでなく、コンペチターは一人だけ。なんだ、人気無しか・・と、ちょっと寂しくなりながら、ベスポジにセット完了。8:00ジャストに点火された炎は瞬く間に山肌を照らし出し、想定通り、川面に映し出された炎をカシャリ。
それにしても、燃えている時間はほんの30分程。こんなにも短いとは・・・潔し大文字。

 送り火の煙り映さぬ賀茂の川

     
糺の森  

2009.8.14     糺の森

東側から流れ下る高野川と西側から流れ下る賀茂川が合い混ざって鴨川となる。賀茂川と鴨川で文字が違うと初めて気付いたのは、上賀茂神社と下鴨神社の文字を比較した時だったかな・・。勉強不足でその理由は良く知らないが、二つの川が鴨川へと合流する三角地帯にこんもりとした森がある。普通、神社と聞けば朱塗りの社殿を恭しく思うのだが、ここでは糺(ただす)の森と呼ばれるこの森そのものが世界遺産下鴨神社・・・とのこと。この日、冷泉貴実子氏の「神と和歌」と題した講演を聴きに、この糺の森を訪れた。豊かな川と地下水に恵まれた京都の中でも特に水との深い関わりを標榜して来た下鴨神社。講演を聞いての帰り、なるほどと納得の情景を見つけて賀茂大橋の中程からカシャリ。
心と身を糺す・・・水に流して禊をする。という日本人ならではの精神性の原点がここに有るのかもしれないな・・・。

 浮き島にみそぎて鴨の風そよぐ

     
gundom  

2009.7.29     潮風公園ガンダム

土日祝日は絶対にダメだと思って、平日の早い時間、とは言っても9:00頃に、お台場に向かった。しかし・・・ゲェー!!ウソー!!もういっぱい。最寄りの駐車場はどこも係員がダメだし状態。「遅かったな武蔵(関係ないけど)・・・」などとつぶやきながらウロウロするも結局、船の科学館近くの駐車場に停めて歩く事に。
湾沿いにカメラバッグを担ぎ歩いて、ようやくガンダムの勇姿を目の当たりに。いやー、よく造ったなぁー!!と思わず口をついて出る。テレビやネット上で見ていたので、想像通りと言えば想像通りだけれど、やはり実物は凄みが有る。
見よ、このふくらはぎ。
今にも動き出しそうな説得力はIDセンスの賜物か・・・。シド・ミードで開眼させられたデザインテクニックは、今や日本のお家芸にまで昇華している・・と言っていい?・・・のかな。
感激一入でカシャリ。
神戸にも鉄人28号が組み立てられているとか・・。アニメファンには最高だろうけど、ロボットとしてはちょっとリアリティー不足かな・・。
パトレイバーなんか良いと思うけどね・・。
でもまあ、不景気の折、盛り上がれるネタは嬉しい限り。

 潮風に立つガンダムや夏の夢

     
祇園祭  

2009.7.17     祇園祭

前日の宵山は、杉本家を見せて頂き、夏の設えに感心させられる。かつて大流行した疫病に対抗したという祭りの謂れなども知って、伝統を継承する事の大変さと、ボランティアの人々の熱い想いを肌で感じさせて貰う。チロンチロンという鐘の音、最初の内は良く聞こえていたのだけれど、意識しなく成った頃、風情の中に溶込んでいる事に気付く。厄払いのちまきも、デザインが多種多様で面白い。
今年の1月に「重たくてもう使えない」と言う母から100〜400mmのズームレンズを譲り受けたけれど、なかなか使うチャンスがなかった。で、ここぞとばかり、両肩にカメラと三脚をぶら下げて山鉾巡航の雑踏に繰り出した。予定通り河原町御池の交差点で待つ事に。しかし、交差点は五重六重の人垣で、とても三脚なんぞ立てさせて貰える状況じゃあない。ぼくも「報道」の腕章がほしいなぁと思いつつ、せめて脚立でもあれば・・・。見物する人達の頭をかいくぐってシャッターを押すも、いやーダメだ!!全然撮れない!!! 
制止するお巡りさんの隙をついて、車道に飛び出し、カシャ、カシャ・・・っと連写10発。さらに一歩前へと構え直したとき、駆け寄って来たお巡りさんに肩を押されて歩道に。
ちょうど河原町四条を二台目の函谷鉾が曲がったところで、いよいよ来るなという気運は最高潮なのに・・・。お巡りさんの大声には、ほとほと参りました。

 長刀の鉾河原町うねり来る

     
blueberry  

2009.6.28     ブルーベリー

ブルーベリーってどんな風に実がなるんだろう・・。確かに見た事がないな・・・ということで、徳島県美馬市にある農園のブルーベリー積み放題とやらに行って来た。大粒の実がたわわとの新聞触込み。四国山地に向かう山の中腹で、全体を防鳥ネットで覆った斜面に、数百本のこんもりとした低木が植えられ、直系1.5cmほどもあるブルーベリーが、確かに、たわわに実っている。早稲の品種との事。こんな感じなんだぁ・・・・まるで葡萄みたい。房なりになるとは知らなかったな・・・。
ヘエェーと感心しきりでカシャリ。
食べ放題と言われても、そんなには食べられる物じゃないよねー。せいぜい10個も食べると、もう結構という感じ。それも主催者はお見通しか。やはり、ブルーベリーはジャムだよなぁ・・・等と思いつつ、入場料の元は取れるだろうかと心配してしまう。

 熟れて落つブルーベリーに気兼ねかな

     
紫陽花  

2009.6.25     大原三千院

30年以上ぶりだろうか、大原の三千院を訪れた。
なんか・・こんなだったっけ・・と思いつつ、駐車場からの路をテクテク。靴を脱いで庭を見ても・・・むむむ・・・となかなか記憶に辿り着かない。やっと境内を散策するうちに少しずつ、ああこの地蔵・・・確か・・と記憶の断片に引っ掛かる。やはり石仏の威力は凄い。気付かないうちに デュークエイセスの唄う歌が頭の中で反芻されて、自分のミーハー度を再確認。
 ♪京都大原三千院 恋に疲れた・・・・

でも、恋って疲れる?? ひょっとして損得勘定入ってないかな・・・そのひと。結城に塩瀬の素描の帯・・・って、要するに紬の着物に良い帯してるって事だよね。かなり高そう。自分で買ったのかな。素人じゃないってことか・・・。
永六輔の作詞だっけ・・・。

余計な詮索はさておき、紫陽花はまったく記憶に無い。当然、季節が違ったんだろうと一人納得してカシャリ。
それにしても品種なのか土壌の酸性度合いなのか、まったく赤味を許さない青一色の紫陽花が一面に咲き誇る。

 紫陽花の青の深さや三千院

     
燕子花  

2009.5.18     光琳の燕子花

千年も変わらぬ姿を今に伝え、尾形光琳のモチーフにも成ったカキツバタがある・・との話しを聞いてどうしても見たくなった。そのカキツバタが自生する大田神社は上賀茂神社境外摂社との事で、北山通りの宿所からも近く、自転車で10分程の距離。でも、ネット情報では既に見頃をちっとばかり過ぎてしまった様。一週間、気付くのが遅かったな・・・だめかな・・・と思いつつも、自転車にまたがって赤い鳥居をくぐった。
鳥居を抜けると、右手に紫色のカキツバタの群生が広がる。間に合ったかな・・・しかし、よく見ると大半はぐったりとしおれているみたい。下の方には落ちてしまった花柄が無数。むむむ・・・やはり。池の周囲を廻って、ようやく満開の一輪を見つけてカシャリ。
たしかに、光琳の絵に出て来そうな花びら。これが全面に広がればさぞかし素晴らしいだろうと想像しながら、この時期に来年は来られないな・・・と寂しくカメラをバックパックに。
さて、モーニングコーヒーでも、飲みに行こうかな!!

 一輪に想い巡らす燕子花

 

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